現在、触媒として使われている主流は金属錯体であり、パラジウムやロジウムなどの金属に有機物がついたものが用いられるのが一般的だ。しかし、こうした金属の使用を前提としていると、資源を持たない日本では他国との貿易関係に産業が依存してしまうことになり、また微量でも毒性が残るという課題もある。こうした問題を乗り越え、安全度を高めるべく、有機分子だけで触媒作用を示す研究を行なっているのが、学習院大学の秋山教授だ。今回は、金属を使わない有機化合物だけの触媒作用の研究の概要について伺った。 金属錯体の課題を乗り越える Q:研究の概要からお聞かせください。そもそも有機触媒とはどのようなものなのでしょうか? 触媒とは、何かと何かを混ぜる時にその化学反応を促進させるもののことをいいます。触媒は、ノーベル化学賞授与の対象として注目されることが頻繁にあります。例えば、2 … [もっと読む...] about 金属を使わない、有機化合物のみの触媒をつくる〜秋山隆彦・学習院大学理学部教授
Nano Technology/Materials
ダイヤモンドで、次世代量子通信の普及をめざす〜小坂英男・横浜国立大学教授
次世代の通信ネットワークを実現するために、量子通信の可能性に期待が高まっている。盗聴や不正アクセスを未然にブロックするというニーズが高まっているのに対し、中継技術的には100キロをこえる中距離であれば一度中継しなければならないという制約がある。こうした課題とニーズをとらえ、ブレイクスルーを目指しているのが小坂教授だ。今回は通信技術の近年の進歩と今後の研究課題について伺った。 長距離かつ中継不要の量子通信を可能にする Q:まずは、研究内容をお話しください。 量子通信について研究しています。量子情報の中には、量子コンピュータという、昨今騒がれているものがありまして、その一方で量子通信というものがあります。量子コンピュータと量子通信は全然違うように見えますが、いわゆる盾と矛の関係になっていて、量子通信をしようとするという目的は元々盗聴を避けたいという … [もっと読む...] about ダイヤモンドで、次世代量子通信の普及をめざす〜小坂英男・横浜国立大学教授
スピントロニクスの応用の可能性を探る〜齊藤英治・東北大学 材料科学高等研究所 主任研究者
スピントロニクスは、2000年代中頃くらいから研究が開始された若い分野であるが、日本はこの分野の研究が非常に盛んに進んでいる。このなかで、スピンの基礎物理法則を解明することで、スピントロニクスを応用し拡大した新たな学問体系を作ろうとしているのが、東北大学 … [もっと読む...] about スピントロニクスの応用の可能性を探る〜齊藤英治・東北大学 材料科学高等研究所 主任研究者
「美しい」分子にこだわり、炭素の未知なる可能性を追求する〜伊丹 健一郎・トランスフォーマティブ生命分子研究所 (ITbM)拠点長
カーボンナノチューブ、カーボンナノベルトなどの名称で近年注目されるナノカーボンであるが、現行のものは混合物ゆえ特性が安定せず、まだ万全とはいえないという状況である。この課題を解決すべく、「美しい」分子を標榜し、単一構造の分子をつくりだしてブレイクスルーを起こそうとしているのが、トランスフォーマティブ生命分子研究所 (ITbM)の伊丹健一郎 … [もっと読む...] about 「美しい」分子にこだわり、炭素の未知なる可能性を追求する〜伊丹 健一郎・トランスフォーマティブ生命分子研究所 (ITbM)拠点長
熱処理技術で、金属の老朽化を防ぐ〜細井 厚志・早稲田大学 理工学術院 准教授
昨今、老朽化した道路やトンネルなどの社会インフラの修繕が求められている。それらの多くは高度経済成長期の短期間で工事がなされ、その設計寿命が現在になって表面化している、というわけだ。金属の亀裂治癒技術の確立を目指し、破壊や治癒の基礎的な研究から土台を固めているのが、早稲田大学 … [もっと読む...] about 熱処理技術で、金属の老朽化を防ぐ〜細井 厚志・早稲田大学 理工学術院 准教授
スマートポリマー研究で、発展途上国での簡易医療を実用化する〜荏原充宏・物質・材料研究機構 准主任研究者
刺激や熱に応答する、機能的な材料「スマートポリマー」の可能性が注目されている。「これまで治らなかった病気を、素材の力で治す」ことを目指し、医療分野での実用化研究を進めているのが、物質・材料研究機構 … [もっと読む...] about スマートポリマー研究で、発展途上国での簡易医療を実用化する〜荏原充宏・物質・材料研究機構 准主任研究者
有機ELのサイエンスから、次々と常識を打ち破るデバイスの創成へ〜安達 千波矢・九州大学最先端有機光エレクトロニクス研究センター長・主幹教授
テレビやスマートフォン、駅のモニターなど、我々の日常生活にも用いられている「有機EL」の技術。この有機ELの飛躍的な進歩を目指し、「第三世代」の有機EL発光材料の実現に向けて研究を進めているのが、九州大学最先端有機光エレクトロニクス研究センターの安達 … [もっと読む...] about 有機ELのサイエンスから、次々と常識を打ち破るデバイスの創成へ〜安達 千波矢・九州大学最先端有機光エレクトロニクス研究センター長・主幹教授
不揮発性メモリで、電力のイノベーションを起こす〜遠藤哲郎・東北大学 国際集積エレクトロニクス研究開発センター・センター長
産業界と大学が協力して研究開発を推進する研究拠点「サイエンスパーク」の第一号として注目されているのが、東北大学 … [もっと読む...] about 不揮発性メモリで、電力のイノベーションを起こす〜遠藤哲郎・東北大学 国際集積エレクトロニクス研究開発センター・センター長
ダイヤモンド半導体で、環境エネルギー問題を解決する~波多野 睦子・東京工業大学教授
東工大の波多野教授が、ダイヤモンドの特性を利用したナノスケールのセンサーを発表した。本来ダイヤモンドは炭素だけが密に並んだ組成をもつが、そこに窒素と空孔がペアーを組むとセンサーの中核をなす電子スピンの動作が発現されるのだ。この性質に着目した波多野教授は、人工ダイヤモンドの技術をエネルギー問題や医療への応用に取り組む。美しさだけではない、社会を変える可能性を秘めたダイヤモンドの力について伺った。 ダイヤモンドの性質を生かした「究極のセンサー」で社会的課題に切り込む Q: … [もっと読む...] about ダイヤモンド半導体で、環境エネルギー問題を解決する~波多野 睦子・東京工業大学教授
新素材で、半導体業界に革命を起こす~竹谷 純一・東京大学教授
シリコンでできた高価な半導体、そのイメージを覆す新素材が登場した。驚くことに塗って乾かすことによって作る有機半導体だ。物理や化学の基盤の上で、革新的な新素材を用いたデバイスの開発に取り組んでいるのは東京大学の竹谷純一教授。大量に安く作れる半導体は、我々の暮らしにどのようなインパクトをもたらすのだろうか。新素材の実装の先にある次の社会について、竹谷教授にお話を伺った。 IoT の真価を引き出す新素材を使った有機半導体の可能性とは Q: … [もっと読む...] about 新素材で、半導体業界に革命を起こす~竹谷 純一・東京大学教授










